有料老人ホームの分類と特徴 |
有料老人ホームの数は、2000年の介護保険がスタートした後全国的に急増しました。なかでも首都圏、関西圏などの増加の勢いは突出しています。利用者の立場からすると選択肢が増えるというメリットはありますが、逆に選び方を間違うと「こんなはずではなかった」ということにもなりかねません。実際にホーム増に比例してトラブルも増えているが実情です。
それは、事業者の問題もあれば、利用側の過剰な期待や思い込みによる誤解も原因となる場合があります。まずは、しっかりと基礎知識をつけておきましょう。
有料老人ホームとは
食事や生活サービスを提供する高齢者のための住まいで、様々な類型や権利形態があります。大きく分けて、介護が必要になってから入居するタイプ(介護型)、元気なうちに入居するタイプ(自立型)があり、いずれも特別なケースを除き、介護度が重くなっても、住み続けができる契約を結んでいるのが、大きな特徴と言えます。有料老人ホームと表示するためには、必ず都道府県庁への届け出が必要となります。有料老人ホームは老人福祉法で制定されています。
一般的に介護型と言われているものの多くは、自立、要支援、要介護者いずれの人でも入居が可能な施設が多く見られますが、実際には入居者の大半が要介護認定者で占められています。自立型には、自立者向けの住居と、要介護者向けの住居が併設したタイプもあり、夫婦で身体的要件が違う場合には、それぞれ別々に住居契約をすることが多くなっています。
類型には、健康型・住宅型・介護付とあります。介護付と表記できるのは、特定施設(特定施設入居者生活介護)の事業所指定を受けているところだけです。別ページでも説明しますが、「特定施設」と他の有料老人ホームの場合、介護保険の利用の仕方も異なりますのでよくメリット・デメリットを理解しておきたいところです。<ポイント:「特定施設」を覚えておきましょう>
有料老人ホームの類型
| 介護保険サービス | 概要 | |
|---|---|---|
| 介護付 有料老人ホーム |
特定施設 入居者生活介護 |
介護等のサービスがついた有料老人ホームで、介護が必要になっても、ホームが提供する特定施設入居者生活介護を利用しながら居住継続できる。介護保険は「特定施設」として利用することになり、要介護度に応じて1ヵ月の費用がほぼ決まっている。特定施設である場合、重度化した際にサービスに応じた予算がたてやすい。 |
| 住宅型 有料老人ホーム |
居宅介護サービス | 生活支援サービスがついた有料老人ホーム。介護が必要になった場合は、入居者自身が、地域の居宅サービスを選択、契約をして利用する。 |
| 健康型 有料老人ホーム |
なし | 食事などのサービスがついた有料老人ホーム。原則介護が必要になった場合、契約解除となる。 |
居住の権利形態は「利用権方式」が多いのですが、他に建物賃貸借契約や終身建物賃貸方式などがあります。利用権方式とは、居室や共用設備などを終身で利用できる権利のことです。有料老人ホームは、事業者と個人の契約によるので、事前に充分サービス内容や契約内容を確認しておくことが大切です。有料老人ホームの場合、設備やサービスの詳細を記載した「重要事項説明書」の交付が義務付けられています。必ず入手して、隅々まで目を通し、疑問点は確認して下さい。
また、見学や体験入居で、現地に出向いて自分に合うかどうか見ておくことも大切です。
権利形態
| 権利形態 | 概要 | 法的根拠 |
|---|---|---|
| 利用権方法 | 建物賃貸借契約及び終身建物賃貸借契約以外の契約形態で、居住部分と介護や生活支援等のサービス部分の契約が一体となっているもの。有料老人ホーム特有の契約方式で、本人の退去をもって、契約が終了する。 | なし |
| 建物賃貸借方式 | 賃貸住宅における居住の契約形態であり、居住部分と介護等のサービス部分の契約が別々になっているもの。借家人の権利が極めて強い契約方式。 | 借地借家法 |
| 終身建物 賃貸借方式 |
建物賃貸借契約の特別な類型で、都道府県知事から認可を受けたもの。入居者の死亡をもって契約が終了する。更新料が不要な点も特徴。 | 高齢者の居住の安定確保に関する法律 |
有料老人ホームの費用は、基本的に全額自己負担です(ただし介護保険を利用する介護サービスは除く)。最近では、さまざまな支払い方式があり自分の資金にあわせた選び方ができる半面、わかりづらい部分も多いので、しっかりと確認をして納得したうえで支払い方法を選びましょう。
終の棲家として考えた場合、そこに住み続ける限り支払う必要のある費用です。資金計画は欠かせません。
利用料の支払い方式
| 権利形態 | |
|---|---|
| 一時金方式 | 生涯にわたって利用する家賃相当額等の全額または一部を入居時に一括して支払う方式。その金額は0円から数千万円・数億円まで幅が広い。 |
| 月払い方式 | 家賃相当額等を月払いで支払う方式であるが、入居時に保証金、敷金を設定しているケースもある。 |
| 併用方式 | 一時金支払いと月払いの両方を併用する支払い方法。 |
| 選択方式 | 一時金方式、月払い方式、併用方式のいずれかを、利用者が選べる方式。 |











